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【南スーダンPKO】中国さん、100年前の八カ国連合軍の気持ちがわかったかな?

   

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今から1世紀ほど前の西暦1900年、義和団と称する武装集団が中国全土を混乱に陥れていた。いわゆる北清事変である。

いま進行中の南スーダンにおける内戦はいわばアフリカ版北清事変である。そして国連軍による平和維持活動は当時の八カ国連合軍による鎮圧活動と同じものといえよう。

さあて、当時の列強の立場になった気分はどうかな、中国さん?  それでも南スーダンは愛国的で正しく、君たち国連軍は侵略者であり、間違っていると言い張り続けるつもりかな?

この機会に自らの歴史を省みるといいんじゃないかい。だけどそうしたらねつ造歴史の矛盾が噴出して収拾がつかないことになるだろうけどね‥。

 

以下、ウォールストリートジャーナルより転載

http://jp.wsj.com/articles/SB10780138144506903447704582439702781565844

無言で帰国する兵士 南スーダンで中国が気付いた大国の代償

習主席の野望がもたらす過酷な現実とは

南スーダンの首都ジュバで国連平和維持活動(PKO)に参加する中国派遣部隊
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する中国派遣部隊の兵士リー・レイさんは22歳の誕生日を迎えた7月8日、チャットアプリ「微信(ウィーチャット)」に「仲間が全員、無事でありますように」と投稿した。

中国でリーさんの帰りを待っていた友人や家族がリーさんのメッセージを読んだのはそれが最後になった。メッセージを投稿した2日後、リーさんの乗っていた装甲車両が携行式ロケット砲による攻撃を受け、リーさんは2時間後に死亡。翌日には別の兵士一人が死亡した。

南スーダンの首都ジュバでは政府軍と反体制派による衝突が激化し、警備にあたっていた中国の部隊が戦闘に巻き込まれる恐れが出ていた。

その数週間前に西アフリカのマリで中国軍の技術者が死亡したばかりだったこともあり、南スーダンでの2人の兵士の死亡を契機に中国では国外での軍事活動を巡る議論が巻き起こっている。自国を世界の強国にするという習近平国家主席の野望がもたらす過酷な現実に、中国は初めて向き合うことになったのだ。

 

中国製の兵器で死亡する皮肉

若い兵士は棺桶に入れられて帰国することも多い。それはどんな国であれ、国外の任務へ部隊を派遣したときに直面する辛い現実だ。米国をはじめとする多くの国では珍しい光景ではない。だが中国人にとって、任務遂行中に兵士が死亡するのは1979年にベトナムと戦争して以来のことだった。この戦いの後、中国は外国の紛争に介入しないことを国是としてきたのだ。

中国の元外交官で中国社会科学院の王洪一研究主任は「国内の反応はこれまでに見たことのないものだ」とし、南スーダンでの犠牲は「政府、軍隊、社会に大きな波紋を広げている」と話す。

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国営テレビが放送した映像に国民は衝撃を受けた。そこには、ジュバで攻撃を受けた中国人の兵士たちが、血を流している仲間を助けようと必死になっている姿が映っていた。部隊を派遣することのリスクを理解していた国民はほとんどいなかった。死亡したリーさんの家族もそうだった。リーさんの家族は、チベット高原にほど近いキウイ栽培の盛んな農村に住んでいる。

母親のヤン・ビンさんはリーさんが派遣される前、任務は危険を伴うのかと息子に尋ねた。「中国は強いから、誰も中国人をいじめたりできない」と息子は答えたと言う。「それで安心した」と母親は振り返る。

リーさんの若さと、それまでの親孝行ぶりに国民の悲しみは一層募った。リーさんは一人っ子政策のものに生まれたため、兄弟はいない。13歳のときに父親をガンで亡くし、その4年後に家計を助けるために入隊した。

皮肉なのは、リーさんが中国製の兵器で命を落としたことだ。複数の国連関係者の話で分かった。中国は輸出がけん引する経済政策のもと、南スーダンをはじめとする発展途上国に長年にわたって兵器を輸出してきた。

大国の代償

中国当局は世論を方向付けるために、素早く動いた。死亡した兵士たちのために盛大な葬儀を行う一方、兵士の死亡は中国が新たに大国としての地位についたことの代償だとの論調がメディアにあふれた。ある論説文は「世界平和を守るために中国の兵士は最前線に向かっているのであり、流血と戦争の試練に直面する機会がこれから増えていく」と書いた。「これは中国の大国としての責任だ」

これまでのところ一般国民による抗議活動は発生していない。中国人の大半は軍隊を強く支持している。政府は国家の政策、とりわけ安全保障に関する世論を監視しており、政府への批判は検閲を受けたり、罰せられたりする。

とはいえソーシャルメディアや、政策立案者の内部、私的な会話の中からは懐疑的な声が聞かれる。そうした声は自国外での軍事作戦に部隊を派遣している諸国でもこれまでずっと聞かれてきたものだ。

ウェイボーでは南スーダンからの撤退を求める投稿が多く、一人のユーザーは「これ以上、負傷者や死者に苦しむ価値はない!」と非難した。ある退役軍人は、中国人部隊は反撃すべきだったと投稿し、「おとなしく攻撃を受けるわけにはいかない」と訴えた。

 

見解を違える外務省と軍

当局の事情に詳しい関係者によると、政府内部では外国での軍隊の活動の仕方について異論が出てきている。中国は世界の主導権を握っているところを示すため、習主席の望み通りに平和維持活動を広げるべきだ、というが外務省の大方の見解だ。

一方、軍部の指揮官の多くは軍隊としての経験不足を認識しているほか、国内外の批判にも敏感であるため、もっと速度を緩めた展開を望んでいる。

中国の外務省からはコメントが得られず、国防当局の幹部は政府内で意見の相違があることを認めなかった。

習氏は昨年、現在展開している2600人規模のPKO部隊に加え、さらに総勢8000人の部隊を創設することを約束した。中国は国連PKO活動に対し、米国に次いで2番目に大きな額を出資している。安全保障理事会の常任理事国5カ国の中で、兵士の派遣規模が最も大きいのも中国だ。国連関係者によると、中国は平和維持活動局(DPKO)のトップの座に来年就くことを狙い、ロビー活動を行っている最中でもある。

2017年に中国はアフリカ北東部ジブチでの軍事基地建設を完了する予定だ。習氏は2020年までに軍の抜本的な改革を行う計画でもある。

習氏の目標の一つは、世界で拡大し続ける国益と、外国にいる市民を守ることだ。南スーダンの情勢を巡る中国との協議に関わったことのある欧米の外交官は、ジュバで起きた兵士の死亡に中国の指導部は「愕然(がくぜん)とした」と話す。「何らかの絶大な力なくしては、貿易大国にはなれないことに(中国指導部は)いち早く気付きつつある」

今のところ政府は兵士たちの死を受けて政策を変えたようには見えない。中国はPKO部隊の拡大を進めている最中だと表明している。国防当局の幹部は南スーダンの派遣部隊を撤退もしくは増派する予定はないと話した。

とはいえ、兵士たちの死は厳しい問いを否応なく国民に突きつけることになった。2011年から13年までスーダンと南スーダンで米国の特使を務めたプリンストン・ライマン氏は「情勢が不安定な(国に)、どこまで実際に部隊を送り込むのか決断しなければならない」とし、「中国が世界の大国になる目的は何か」と疑問を投げかけた。

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 - 中国, 歴史戦