真実はプロパガンダに対抗する最良のワクチンである

スクープ!『南京大虐殺の虚構』を翻訳出版していた中国の不都合な真実

   

南京虐殺を否定するものとして日本でも物議をかもした田中正明氏の著書『南京大虐殺の虚構』。在日中国人漫画家の孫向文氏のツイートによるとその翻訳本がかつて中国国内でも出版されていたことが判明しました。ツイートには本の表紙と目次、奥付の画像なども掲載されており、どうやらまぎれもない事実のようです。

これは大スクープです。なぜなら同氏も主張するように、この事実は「南京虐殺が嘘である」ことを当時の中共政府が認めていたことを示すものだからです。

ご存知のように中国には出版の自由がありません。すべての出版物は政府による厳しい検閲下に置かれています。なかでも歴史認識に関わる本は政治に直結するだけに共産党の考え方に反するものが許可されることはまずありません。

スポンサードアド

これは裏を返せば、検閲をくぐり抜けたものは中共政府の考え方に反しないものとしてお墨付きを与えられたものということになります。すなわちこの本が出版されたということは、少なくとも当時の中共政府が「南京虐殺は捏造である」と公式に認めていたも同然といえるのです。

スポンサードアド

しかし、なぜまたこれほど政治的に微妙な本の出版が許可されたのでしょうか。孫向文氏も言うようにそこには国民党への攻撃という目的があったものと思われます。

翻訳本が出版されたのは1985年ですが、当時、大陸中国と台湾とはいま以上に敵対関係にありました。その当時、中共政府にとって最大の敵といえば、真っ先に挙げられたのが台湾の国民党政権だったのです。

そうしたなか、中共政府はおそらくこの本を出版することで国民党政権に一泡ふかせてやろうと思ったのでしょう。ここにあるのは、次のような三段論法です。

「捏造歴史で他国を非難するのは見苦しい行為だ」
「そのような見苦しい行為をする台湾の国民党政権には中国の正統政府としての資格がない」
「したがって中国の正統政府にふさわしいのはやはり我々共産党政府以外にない」

このような論理でもって中共政府は台湾政府を貶めようとしたものと思われます。

しかしながら、ご存知のようにいまでは中共政府自身が同じ「捏造歴史」でもって他国を非難しています。かつて見苦しいと非難した国民党の立場に、知ってか知らずか自分自身が立っているのです。そうしてかつて台湾に向けて放ったはずの矢が回れ右してみずからを狙い始めているのです。

いまやブーメランに変化してみずからに向かってこようとするその矢を中共政府は今後いったいどのようにしてかわすつもりなのでしょうか。なんとも面白い展開になってきました。

スポンサードアド

 - 中国, 歴史戦